一猟一会

単独猟をするサラリーマンのブログ

単独忍び猟日記・2月24日

 

今回は獲れた獲物の写真があります。ご自身の責任でご覧ください。

 

 

いやぁ。
えらく久しぶりの出猟となりました。

先々週は大雪で入山できず。
先週は腰痛が再発してしまい、かつ、キツめの雨が降っていたため自粛。

今週こそは!
と気合が入っていたんですが・・・。

日曜日にまた腰痛がぶり返すという最悪のループ。

しかし、月曜日は祝日という事で。
腰に不安を抱えつつ行ってまいりました!

いやぁ。もうね。
猟期も延長戦に突入しまして。
いよいよ切羽詰まってきてました。

このままじゃ今期ボウズの可能性も濃い!

なので、前回入山出来た日のトラッキングを確認し。
作戦を立てて臨みます。

前回入山した時は、
フラットな広葉樹林から山を見上げるような形で歩き。
広葉樹林を抜けてから尾根まで登りました。

・・・途中で腰ヤっちゃいましたけど。

前回は、一度も鹿を見ることなく終了してしまいましたが。
真新しい形跡は多く見られました。

と、いう事は。
鹿は僕の存在に気付き、さっさと移動したんじゃないか。と。
足音か。それとも気配か。実は鹿からは僕が丸見えだったとか。
想像ではありますが、多くの心当たりが。

早く獲物にありつきたい。という思いから、
足早になっていたかもしれない。

むやみやたらに銃を担ぎなおしたり持ち方を変えたり
足音以外の音も頻繁に出していたかもしれない。

安易に、入山しやすく歩きやすいルートをとり過ぎたのかもしれない。

後は、時間。ですね。
普段、僕は日の出時間が過ぎてから現地に到着するようにしています。
そうです。
だいたい、7時とか7時30分とか。
一応、理由がありまして。

暗い山は怖い。

えぇ。
僕は全力の山素人です。

暗い山なんて怖くて仕方ありません。

下山も同じです。
いくら遅くても日の入り時間より少し早めに車まで戻ります。

遭難したくないんで。

一応、ガーミンのGPS・スーパー地形・コンパス・地図は携帯していますし。
大きな怪我や滑落はしないように心がけています。

が。
万が一って結構あるんで。
僕のチキンハートがくっくどぅーどぅるどぅーしてるんで。

しかし、
今回は、ちょっと早めに入山しようじゃないか。と。

日の出10分前くらいならそこそこ明るいし、
鹿もまだ山奥までいってないんじゃないか。というところですね。

 

と、いう事で。
今回たてた作戦は4つ。

●焦らずにゆっくり歩いてみる。(いつもの倍くらい時間かけるつもりで。)
●無駄な動きを極力減らす。(木を掴んで登ったりも控える。)
●尾根を登ってから中腹まで降りる(傾斜の緩い部分は下まで行っちゃう。)
●早めに入山する。(尾根を登ってから日の出時間になるのが理想。)

と、いう感じです。

 

2月24日・晴れ 最低気温-2℃ 最高気温14℃

 

朝6時。
日の出時間より早く入山する山の林道に入ります。
まだ薄暗くヘッドライトがないと怖い。

もうすぐ駐車ポイントだ。という時に、一頭のオス鹿が林道をぴょんぴょんと。

あ。やっぱいるなこの山。という感じ。

やはり、暗い時間は降りてきてるな。と確信しました。

となると、心は焦ります。
明るくなれば鹿は山奥へ引っ込むかもしれない。
出来れば戻っていく道中を捉えたい。

駐車ポイントに着くと、すぐに準備を整える。

放血ナイフをベルトに通し。MOLLEベストを羽織る。
双眼鏡ホルダーに腕を通し。ガーミンと時計を左手に巻き付けた。

いざ、入山!

林道脇から斜面をよじ登り、尾根に到着したころにはもう山肌に光が差していた。

氷点下の気温のなか、身体は暑い。息もあがってしまっている。
タバコやめないとなぁ。なんて考えながら呼吸が落ち着くまで待った。

そして、尾根をゆっくり進む。

ここは、こぶのような小さな丘のような所を見渡せる。
こぶの山側はフラット側からは見えないので、山に戻るには絶好のルートだ。
前回、雪の中に見つけた鹿の休憩所のあった場所で、目星をつけていた。

 

f:id:tsuriyakanehachi:20200224162149j:image

 

ほう。
いるねぇ。(C.V:AKIRA NAKAO)

 

その時、
ガサガサっ!と左の斜面から足音が。

 

目を向けると、そこには白いお尻がぽーんぽーん。

そっちかぁーい!

こぶの方にばかり目が行ってしまい左側はノーマークだった。
くやしい!けど、いる!
予想はそこまで外れてない気がする。

この先にもう一つこぶがある。
気を取り直して、さっきよりもゆっくり進んだ。

この時頭にあったのは、
霜が降りてパリパリになった広葉樹の枯れ葉を踏む音がうるさい。とか。
こんなに足音して大丈夫なのか?とか。
他の単独忍び猟師はどれほどのサイレントスキルを持っているんだ?とか。
僕は一生獲れないんじゃないだろうか。とか。

そして、
二つ目のこぶに差し掛かった時、右目の端に何か見えた気がした。

素早くしゃがみ、双眼鏡を覗き込んだ。

無意識だった。

何かいた気がする!と思った時。
しゃがむと同時に双眼鏡を覗く。という動作がワンテンポでできた。
今でも凄く不思議な感じがしています。

 

鹿!

しかもオス!

肉眼で見ると結構遠い。
もう少し寄るか。と思ったが一度スコープで覗くことにした。
倍率はマックスの4倍。

肉眼で見た感じ。スコープで覗いた感じ。
射撃場での的とイメージを照らし合わせる。

50ⅿあるかないか。といったところだろう。

イケる。

薬室に1発。「カ・チ・・チャッ」
 弾倉に2発。静かに込めた。

鹿はこちらには気づかずに何やら地面をふがふがしている。

 

座射の姿勢で構える。
左手は左ひざに載せフロントレストのイメージ。

鹿は頭をこちらに向けていてバイタルが見えない。

バイタルが見えたら撃つ。

セーフティーを外し、
静かにその時を待った。

1分も待っていないだろうけど時間の流れがゆっくり感じた。

バイタルが見えた。
鹿が少し左に向いたのだ。

真横から。とはいかないが、しっかり見えている。

撃つぞ。と思ったとき、少しスコープが揺れた。
焦るな俺!鼓動が早くなっているのもわかった。

大きく息を吐きレクチルをバイタルへ。

『ターーン!』

一発の銃声が山にこだまし、溶けて行った。

すぐにさっき鹿がいた場所をスコープで覗き込む。

なにもいない。。。外したか。

いや、足音もしない。
外していれば足音が聞こえるはず。

 

おそるおそるさっきまで鹿のいた場所まで近づいた。

 

 

f:id:tsuriyakanehachi:20200224162156j:image

 

まず、思ったのは。
よし!やった!ではなく。

とうとうこの時が来たか。だった。

鹿はまだ生きていた。
早く止めてやらなければ。

僕が今まで生きてきて、
今やっていることは全て初めての事だ。

鹿を鉄砲で撃った。(外したことはあるけど)
そして今、鹿の胸元にナイフを突き立てようとしている。 

躊躇はしなかったし、
不思議と感情の起伏というのは無かった。

そして、初めてナイフで鹿の胸元を刺し。
初めて鹿の断末魔を聞いた。

 

僕は、だんだんと目から生気がなくなっていく鹿に
自然と膝をつき手を合わせていた。


いや、手を合したい。と思ったのかもしれない。

 

そして、大きく息を吐き。

よし!と、小さく声に出した。

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

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